My house, my rules !

徒然なるままに

ペリカン万年筆スーベレーンM800 緑縞 90年代モデル

お題「お気に入りの文房具」

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定番中の定番。これだけは手放せない唯一の文具

お気に入りの文具は「ペリカン スーベレーンM800 緑縞 M 中字」です。
20年以上愛用しています。パソコンやスマホタブレットのおかけで出番はめっきり減りました。それでもたまに目的もなく文字を書いたりします。

万年筆に詳しい方ならこのモデルの説明は不要ですね。
モンブランのマイシュターシュテックを越えて、今や万年筆の代名詞という存在。
万年筆と言ったらコレでしょ、という定番中の定番です。

1996年にアメ横の中にある舶来品取扱いのショップで購入しました。
ミーハーな私はモンブランのマイシュターシュテックを買うつもりでしたが、当時勤務していた会社の支店長がこちらの万年筆の青縞を使っていて、試しに使わせてもらったところ、大変書きやすかったのでスーベレーンM800が第一候補になりました。

 

対応の良い現地法人

現地法人であるペリカン日本は当時、上野・御徒町に事務所がありました。
私が務めていた会社も御徒町秋葉原の中間あたりに位置していました。購入するのはアメ横内のショップだし、何かトラブルがあっても現地法人事務所まで歩いてすぐ行けるしと、そんな安心感も背中を押し、この緑のスーベレーンを買うことになりました。

購入してからは毎日スーツの内ポケットに刺し、ガンガン使い倒しました。
しかし使い方が手荒いので、案の定ペリカン日本へ出向くことになりました。
本体首軸のプラスチック製ネジ部の破損修理や、キャップの口が緩くなって本体にピタリとかぶらなくなってしまったのを調節してもらいました。

ペリカン日本の事務所に持ち込むと不具合はあっという間に治してくれました。
痛んでダメになったパーツもビニール袋に入れて返してくれます。
親切に対応していただき、やはり輸入総代理元はいざという時に対応が全然違うなと思ったものです。

 

60年代には万年筆の生産中止→80年代に再開もマニア向け

私が購入した90年代中頃当時のペリカンは、ドイツの老舗とはいえども、文具好きや万年筆好きな人以外にはあまり知られていないブランドでした。万年筆に興味のない一般の人々にとっては「何それ?どこの国のメーカー?」といった具合です。トップブランドのモンブランに肩を並べるような知名度は全くありませんでしたし、それどころかパーカー、ウォーターマン、クロスといった米国勢、国産ブランド勢の後塵を拝していました。

万年筆は60年代~80年代にかけてボールペンにマーケットを奪われて嗜好品のような位置づけになっていました。実はペリカン自身も1960年代~1980年代にかけて万年筆の製造を中止していました。長らく万年筆界から姿を消していたわけですから知名度もへったくれもありません。一般の方にとっては知らなくて当たり前のブランドでした。ペリカンは80年代に入ってようやく万年筆の生産を再開するわけですが、ドイツの老舗という肩書や、柔らかなペン先のタッチを好む人達に向けて限定生産品を販売するマニアックなブランド、というイメージが強かったです。1987年に入って初めて生産が開始されたスーベーレーンM800にしても、私が購入した当時はまだまだ歴史の浅い新参モデルの1つでしかありませんでした。

 

1997年、万年筆人気投票で一躍スターダムに

しかし1997年、ペリカンに大きな転機が訪れます。
ドイツの万年筆愛好家向け専門誌「スクリプタム」が企画して行なった人気投票でペリカンのスーべレーンM800・緑縞が堂々の第一位を獲得し「ペン・オブ・ザ・イヤー1997」の栄冠に輝いたのです。その圧倒的な支持と評価はあっという間に世界へ轟きました。

それ以降のペリカン知名度もどんどん上がり人気が沸騰、現在の不動の地位を確立していきました。芸術性の高い高額な限定生産品はもちろん、通称ペリスケというあだ名で知られるスケルトンタイプのデモンストレーターという商品が飛ぶように売れるトップブランドになり、いまでは万年筆といったらモンブランと共にペリカンの名前が代名詞として挙がるほどのメーカーになりました。

ドイツ「Scriptum」誌は高級時計専門雑誌で著名な「クロノス」の別冊・筆記具版として1996年から2000年まで毎年1回発行されていました。この雑誌が1997年に企画した人気コンテストで堂々の第1位となったのがスーベレーンM800緑。ドイツ老舗ペリカンの再評価・復活と人気沸騰は話題となりました。

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こちらの写真は私の所有するM800です。
古いタイプの天冠には、金色の金属メダル上に黒で大きな母親ペリカンと小さな子供ペリカン2匹(母親ペリカンのお腹の先にある黒い2つの点)が描かれており、マニアには「双子天冠」と称されています。現在販売しているものとはこのキャップの天冠の部分が違います。ここ最近のモデルは下の写真のように金属のエッチングに変更されています。

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オールドスタイル(1987-1997)

既述のとおりM800は1987年に製造が開始されました。80年代後半に生産された最初期モデルはキャップリングに西ドイツ製である「W-GERMANY」の刻印があり尻軸の底部に金色の金属プレートが奢られていました。ニブは14金だったようです。90年代に入るとニブは18金へと変更され、刻印はドイツ統一後に「GERMANY」の刻印となりました。私の保有しているM800は東西統一後に作られたもので、まさにペン・オブ・ジ・イヤー1997を獲得した当時のモデルとなります。真鍮メダルトップ、双子天冠、18金ニブという組み合わせです。

下の写真をご覧いただくとM800の変遷が良くわかります。ドイツでは一番左と左から2つ目の1987年~1997年までの真鍮メダルトップをオールドスタイルとしているようです。1997年までのオールドスタイルは重量が28.7 g。1997年以降は重量がわずかに増えて29.3 gになっています。

https://www.pelikan-collectibles.de/de/Pelikan/Modelle/Souveraen-Serien/M800-Basis/Pelikan-M800-Logo-de.jpg

ペリカンのスーベレーンは書き具合のタッチがとても柔らかく、ヌラヌラと気持ちよくペン先が走ります。私は中字のМを選択しましたが他社のBぐらいありそうな太さです。この柔らかさと太目の文字がペリカンの万年筆の特徴でもあります。

近年はPCのキーボードをカチャカチャしたり、スマホタブレットを指でスルスルすることばかりで使用頻度は落ちていますが、それでもつい先日ニブをクリーニングしました。気が向いた時にはぼちぼち可愛がっています。

 

メンテナンス性が抜群

ペリカンはニブを手でくるくると回して簡単に本体から分離できるのでメンテナンス性に優れています。他人に万年筆を勧めする時はいつもペリカンのスーベレーンM800を推しています。私自身、数ある筆記具の中で一番好きな道具ですし、20年以上使っていて一向に飽きがきません。少々値段は張りますがモンブランほどではありませんし、文具屋から高級ブランドへの脱皮に必死なモンブランより遥かに好感が持てます。万年筆の購入を検討されている方はぜひスーベレーンをご検討ください。
男性にはM800、女性には少し小さいサイズのM400がお勧めです。

Russell Hobbs (ラッセルホブス) のカフェケトルってどうよ? 口コミ・使い勝手

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毎日使うキッチンアイテム

我が家のやかん、湯沸かし器を紹介します。
英国Russell Hobbs (ラッセルホブス) 社の電気カフェケトル、「Classic Cafe Kettle / クラシックカフェケトル」です。

・中国製
・重量:720g
・容量:1リットル
・電源/消費電力:100V/1250W
・本体:ステンレス+樹脂製

品番7100JP。電気で加熱するタイプのケトルです。カップ1杯を1分程で沸騰させることができます。2006年に購入以来、現在のところ壊れる素振りもなく現役で日々忙しく活躍しています。

当時は販売開始(2005年)からさほど経っておらず、この商品が徐々に知れ渡り始めたころだったと記憶しています。定価は10,000円税別。購入価格が商品9,340円+送料550円でしたから、ほとんど値引きはありませんでした。プラスチック樹脂製のティファール製品の3~4倍はする値段だったので購入を躊躇する人も多かったと思います。

以前はステンレスの笛吹きタイプの薬缶を使っていました。冬場はどうしても出しっぱなしとなるためコンロ上を占有して邪魔。お湯が沸くのも遅しい、見た目も安っぽくていまひとつ冴えない (事実安モノでしたw)。何より使いにくい。マイナスポイントばかりで正直イヤイヤ使っていました。そんな最中、実家で親が薬缶を捨ててティファール電気ケトルを買ったのです。あっというまにお湯が沸く。場所も取らない。しかも安い。目からウロコです。

「そりゃそうだ。21世紀にもなって火でお湯を沸かしてる場合じゃないだろう」

早速ネットで色々と調べました。その中で一番デザインが良かったのがこのラッセルホブス。お値段は高いけど、まぁいいか。見た目で選ぶという愚かさ全開っぷりでしたが、とにかくこの7100JPという電気ケトルが我が家にやってきました。

f:id:mini-mill:20170308230028j:plain2006年製。いわくつきの初代モデル7100JP。これが後に、いろいろと…。

 

見た目で選んだけど失敗しなかった珍しい例

デザイン重視の家電は、やれ美しさだ、やれ先進フォルムだと謳い、大切な機能や使い勝手は二の次で直ぐに壊れる、というのが世の相場。しかし人は、そういう物に限ってついつい手が出てしまうものです。このクラシック・カフェ・ケトルの場合も例外ではありません。私も既述のとおり外観のデザイン重視だけで選んでしまいました。
「ピカピカしていてティファールより高級感がある。注ぎ口が古い喫茶店に置いてある昔ながらのポットみたいなフォルムでお洒落。これならテーブル上に放置プレイしてもOKじゃん」と。

道具を機能でなくデザインで選ぶと大概は失敗を招くものですが、幸いなことにこのケトルに関してはそうはなりませんでした。注ぎ口が古臭いポット風。実はそこに失敗を回避する要因が隠されていました。古いモノというのは、得てして先人たちの知恵というエッセンスが集約されているものです。このカフェケトルの注ぎ口も例外ではありませんでした。

オーッ、これはいいわぁ

まず気に入ったのは、そのお湯の注ぎ易さ。
太くもなく細くもなく、とにかくターゲットに注ぎやすい。湯量も調節しやすい。傾ける角度と出るお湯の量と放物線の具合が思い描いたとおり心地よくマッチします。ティーカップ、マグカップ、鍋釜等の調理器具、インスタントカップ麺まで、あらゆるものに対して適量をあたりさわりなく注いでくれる。

私はコーヒーをさほど飲まないのでハンドドリップは滅多にしないのですが、これならそこそこ細くすることも可能です。お湯をドリップポットに移さなくても簡易的なハンドドリップができます。購入して初の第一投目から「オーッ、これはいいわぁ」と声が漏れました。懐古趣味のアールヌーボーな鶴首の勝利というわけです。

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注ぎ口は楕円の形が控え目な長さ。水切れが素晴らしい。

f:id:mini-mill:20170308233905j:plainドリップポットほど首は細くないがドリップポットのように湯を細く出せる。

点滴のように本格的にドリップする人はもっと細首の製品を購入するでしょう。しかしそれは特殊な専用器であって「ケトル・やかん」ではありません。人は普段、熱湯をクノールカップスープに注いだり、ぺヤングソースやきそばに注いだり、どん兵衛に注ぐのです。またある時は餃子を焼くときに、鍋料理の差し湯にと、あれやこれやと注ぎます。このケトルはそのすべてをそつなくこなしてくれます。

数奇の運命をたどる人気ケトル。一転、廃番へ。

ボタンひとつでお湯が沸き、沸いたら勝手にスイッチOFF。使い心地が良く、18-8ステンレス製ボディは錆びることも変色することもありません。熱伝導の悪いステンレスは保温性に優れ温度が下がりにくい。ハンドル部は指ストッパー部がせり出して握りやすい。本体はコードレスで持ち運びも自由。底が熱くならないのでナベ敷も不要。蓋の口が大きいので洗浄も楽。カルキ除去機能搭載、空焚き防止機能も付いています。これで後は故障が起きず耐久性に問題がなければ100点満点の商品です。

しかし、そうは問屋が卸しませんでした。

販売が増えると同時にこの製品の不具合・トラブル報告がレビューに上がるようになりました。工業製品ですから不良品・イレギュラーの類はあるでしょう。そのため1年保証だって付いているわけです。ウチに来た個体だって元気に活躍してましたから、まあ問題はないだろうと高を括っていました。しかし数多くのユーザーからの報告の結果、2005年~2007年に製造された商品のうち欠陥がある個体の存在が判明しました。販売会社は保証期間延長と無償修理対応の案内を発表することになりました。以下は公式サイトに発表された文章。

カフェケトル7100JPの保証期間延長による無償修理対応のご案内

<2005年~2007年生産対象品>
平素はラッセルホブス製品をご愛用いただき誠にありがとうございます。さて、ラッセルホブス・カフェケトル7100JPに於きまして、内部配線が過熱し本体底面の樹脂が破損する不具合が、一部の製品で発生いたしました。このような症状が起きた場合、該当箇所の保証期間を延長して無償で修理・交換させていただきます。

不具合の現象
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本体の内部配線が過熱することにより、本体底面の樹脂パーツの一部が破損する不具合です。なお、本体内部には過温度上昇防止機能が組み込まれており、本体底面の樹脂パーツは難燃性の素材を使用しておりますので、延焼する心配はございません。 

不具合の原因

原因は製造工程上の理由で端子の接続不良が紛れており、電気的な接続不良となることによるものです。その場合、上記の症状が発生する可能性があります。

対応

下記の対象製品に於いて、上記の不具合の現象が発生した場合、弊社保証規定の保証期間に関わらず無償にて修理または交換いたします。万が一、不具合が発生した場合は直ちに使用を中止して、大変お手数ではございますが、下記までご連絡をお願いいたします

・品名:ラッセルホブス・カフェケトル
・品番:7100JP
・対象製品の販売時期:2005年2月から2007年12月まで
・確認方法:本体底面および電源台底面に貼付されているラベルをご確認ください。


私の持っているものは2006年製ですからどんぴしゃりの対象製品でした。2017年現在、不具合は起きてませんが果たしてこの先どうなることやら…。それでも不具合が出たら修理またはNEWモデルに交換してくれる無期限補償を手に入れたことにはなりますので考えようによっては得かもしれません。

復刻版の7110JPを再販、そして後継の品番7410JPへ

メーカーでは2008年製から内部構造を変更し、商品はそのまま販売が継続されました。しかし2010年5月には遂に廃番となります。不具合が起きた際の対応については2016年2月以降は後継モデル7410JPとの交換となることがアナウンスされました。以下公式サイトより。

平素より、弊社カフェケトル「7100JP」をご愛顧いただきまして、誠にありがとうございます。この度、カフェケトル「7100JP」は製造上の都合により、今後の継続供給が困難な状況となった為、誠に勝手ながら廃番とさせていただくこととなりました。これまで多くのご用命をいただき誠にありがとうございました。今後とも弊社製品に一層のお引き立てを賜りますようお願い申しあげます。

カフェケトル7100JPの修理対応について
これまで、7100JPの不具合状態によっては交換対応をしてまいりましたが、廃番終了となったため、今後の交換対応品は7410JPとさせていただくこととなりました。誠に勝手ながら何卒ご了承いただきますようお願い申し上げます。


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本体に熱つを伝える台座部分。ポットの裏面が不具合を起こすらしい。

好調に販売台数を伸ばしていましたが、初期モデルの所為で思わぬところでケチがついたカフェケトル。英国製の緩い設計の所為なのか、それとも中国製パーツの問題だったのか。いずれにせよ2010年に一旦生産が終了となりました。

 

人気モノは強い

それでも人気商品というのは引く手数多なので、そう簡単に無くなりません。すぐさま改良版がリリースされました。メーカーは復刻版と銘打って2011年から「7110JP」という品番モデルを販売開始しました。更に2015年には改良を施した「7410JP」という最新品番の後継モデルにバトンタッチされ現在に至ります。販売から10年以上、まだまだこの商品の物語は続きそうです。

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どこが違うのか?新旧3世代のモデル比較

現在のラッセルホブス電気カフェケトルは3代目ということになります。
せっかくですから10年以上販売が続く人気商品の新旧比較を少しやりたいと思います。
それではさっそく見てみましょう。まずは外観です。基本フォルムは初代からぶれることなく踏襲されています。私の持っている元祖というか初代7100JPの写真をご覧ください。後継モデルにおいて変更を受けることになった部分を3つほど赤い丸で囲んでみました。本体下部の黒い樹脂部分に少しふくらみがあります。これは初代モデルのみの特徴となります。次に台座。これも初代モデルのみの形状で裾広がりの具合が小さく全幅もわずかです細いです。注ぎ口は3代目と比較すると断面積が少し小さい。

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続いて下の写真が2代目となる復刻版7110JPです。本体下部の黒い樹脂のふくらみが無くなり、ストンと真下に落ちたようなパーツに変更されました。台座も形状が変更され裾がより広がっています。ただしそれ以外は初代とかわりません。

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最後に2015年にリリースされた3代目7410JP。
一目瞭然で違いが判る変更がありました。黒い樹脂の部分に突起が追加されています。これは両手持ちの際に補助の役目を果たすためのものだそうです。うーん、正直に言うと「こんなものいるか?」という感じで、美しフォルムが台無しです。

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 最新の7410JPでは内部も簡素化されてしまいました。7100JPはMAXと刻印された突起物(タブ)があり1リットル満量の水位が分かり易い。これが無くなってしまいました。デザインありきの商品が、そんなとこをケチってどうする的な感じもしますが、多分洗いやすさを考慮したのかもしれません。

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 ↑ こちらが旧タイプ7100JPの目盛。これで1リットルの限界値。やはりMAXの文字が刻印された古いタイプのほうがレトロ感があって良いです。
※ちなみに限界を超えて水を入れると加熱がスタートしません。なかなか賢い。

このほかにも蓋の硬さが改善して開けやすくなっている、沸騰した時スイッチのカタッと上がる音が静かになったなど報告もあるようです。

以上、我が電気ケトルですが、ざっくりと紹介してみました。
それにしてもあと何年長持ちしてくれるのでしょうか?
とりあえず故障なく10年以上経ちました。中国製にしては素晴らしい耐久性を誇っています。まだまだ元気に活躍してくれそうな雰囲気です。

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焼け、焼くんだジョー 最強の焼き芋 編

 

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丹下段平風に言えばそういうことです。
とにかく焼くべし焼くべし。決して蒸したり煮たり揚げたりしてはいけません。あしたへ向かって、頑固な南部鉄器の鍋で焼きあげます。
焼け、焼くんだ、ジョー!

  • あしたのために(その1) ジャブ
    かるく洗って土を落とし水をしっかり切るべし。
    その際にイモの両端をカットするような暴挙を犯してはならない。
    サイズの大きいイモの場合は半分に切って、断面をしっかりホイルで包んで焼くべし。

  • あしたのために(その2) ストレート
    鋳鉄の鍋を用意して蓋を閉じて焼くべし。
    その際ホイルを2~3枚重ねてなべ底に敷き、芋をそのまま置くべし。
    鍋底にホイルを敷くと鍋が汚れなくて良い。
    ただしこれは最善の法ではない。
    できればアルミではなく石コロ(那智黒や大磯)を鍋に敷いて焼くべし。
    石で焼くとその威力は3倍に増すものなり。
    「皮は食べない」「焦げた部分なんてキライ」という軟弱者は芋を食うべからず。クックパッド等では芋をホイルに包んで焼く愚か者が多い。それでは皮がシナシナして美味しくならない。黒く焼け焦げた皮の裏側に、黄金色に輝くジョーの明るい「あした」が待っている。皮を焦がしてナンボが石焼き芋、水分はしっかり蒸発させ、蒸される状態は避ける。

  • あしたのために(その3) クロスカウンター
    最初は鍋に蓄熱させるため空のまま鍋に火をかける。これすなわちプレヒート法なり。3~4分ぐらいで直ぐに♪アーチチアーチになるのでイモを入れて蓋を閉じてとろ火で60分焼く。芋が小ぶりなら50分ぐらいでいけるし、大きいと90分ぐらいかかる。芋のサイズについてだが、人はついついプロが売っているような大きな芋に手を出しがちだ。だが家庭では買わないほうが良い。コンロも鍋も家庭サイズなのだから芋も小さ目にするべし。小ぶりの芋の方が早いし火の通りも良いしトロトロになるし良いこと尽くめ。サイズは程々が肝要である。

    蓋を締めて焼くと書いたが、10~15分ぐらい毎に蓋を空けて、イモを転がして焼き面を変えて焼くこと。これはまんべんなくコゲが付いてムラがでないようにすること、しっかり蒸気を逃がして皮がベチャベチャにならないようにすること、灰汁や蜜が溶け出して鍋にべっとりこびりつきにくくすることの3点のため。温度はあまり神経質にならなくて良い。石ころを使って芋を覆い隠して埋めるような感じで焼く場合は10分ごとの蒸気取りだけでよい。とにかく皮にお焦げをたくさん作って、その硬くて黒い焦げを食べるぐらいのつもりで焼くべし。

    チャイナ製の偽那智黒石。これは大きくて質も悪くすぐ割れる。
    なにこども国産品で3分サイズがお勧めである。

芋は何を買うべきか

甘いイモを好んで食べようというわけなので、糖度の高いものが良い
すばりこの2強が断然甘くてお勧め

  • 「紅はるか」 ホクホク系
  • 「安納芋」 ねっとり系

ちなみに紅〇〇〇という名前が多いので「綾瀬はるか」と覚えておけばよい。個人的なお勧めとして以下2品種もぜひ推したい

写真のイモは鳴門金時です。個人的には1番好きです。甘くてホクホク、適度にしっとり・ねっとり感もありバランスが非常に良い。関東で見る機会は少ないと思うので見かけたら即買いです。シルクスイートも甘くてバランスが良く人気になっています。紅はるかと安納芋は甘さが強い焼き芋界の2大スターだけど鳴門金時のほうが「程良さ」があります。

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お座敷天ぷら鍋はぜったいに買っておけ!

芋を頃合いよく上手に焼くのは、炊飯並みに難しい。この頁のトップ写真は本当に上手に焼けています。焼き芋を自宅で上手に作るためには鋳鉄鍋が一番。ロッジか南部鉄器の鍋でおいしい焼き芋を作ってみてください。我が家はロッジのコンボクッカーか南部鉄器のお座敷用天ぷら鍋(岩鋳:日本製)を使ってます。「お座敷天ぷら鍋」で検索すると鉄製のシャンプーハット付のような鍋が色々と出てきます。揚げ皿、油鍋、蓋の3点で構成されたものが多いです。元々この手の鍋は卓上で串揚げ・天ぷらを食すためのものですが、キッチンで大活躍してくれます。

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以前リサイクルショップで未使用品が転がってたモノを即買いしました。
岩鋳の鍋は真ん中の小さい蓋がないタイプの2点セットのデザインです。密封したい時はスキレットを蓋代わりに乗せています。 

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このようにスキレット置いて蓋代わりにします。

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鋳鉄製(南部鉄器など)はぶ厚くてずっしりと重い鉄鍋なので、天麩羅だけでなくハードな火加減の調理にも難なく対応してくれます。これ1つあれば、揚げる、焼く、煮る、蒸す、炒める、茹でる、炊飯、石焼き、燻製…全てをこなせます。蓋も鉄製で加熱しますので上からも熱を加えられるし、重くて圧もかかるので、無水調理、圧力調理、オーブン調理が可能です。ほぼ完全無欠の万能調理器具です。
芋を焼くならロッジのダッチオーブンやディープスキレットが最適ですが、このような揚げ鍋を使っても問題ありません。

鋳鉄系の鍋がない人はトースターで裸のまま30分やきましょう。とにかく蒸したら美味しくありません。

芋は焼くに限る。

皮の焦げ感を大切に「焼け、焼くんだ!ジョー!」

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