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徒然なるままに

皇室献上米農家のミルキークイーン

皇室献上米のミルキークイーンを炊いてみた

皇室献上米農家が生産したミルキークイーン買って食べてみました。

 

ミルキークイーンって何よ?

簡単に言えばコシヒカリ突然変異改良型・低アミロースモビルスーツ米。つまりガンダム風に言えば「ザクとは違うのだよ、ザクとは」的な、もっちもっち至上主義を標ぼうする人のための、当代きってのお米です。スーパーなどでも割と見かけますよ。特徴は以下の通り。

  • 粘りが強くもっちり炊き上がる (もちもち度は最強です)
  • つやピカ系
  • 冷めても硬くなりにくい
  • 柔らかく炊き上がるので水は若干抑えて炊くとよい

低アミロース米
 アミロースが低いと、ねっとりもちもちなコシヒカリ系な炊き上がり。
高アミロース米
 アミロースが高いと、シャキッとあっさりなササニシキな炊き上がり。

茶碗に盛ってしっかり噛んでパクパクするのにはもちもち系、寿司のシャリやカレーやチャーハン、夏場の米には高アミノロース米のさっぱり/スッキリ系が合ったりするわけです。関東でよく目にする人気スター米はだいたい以下のような位置づけ。ミルキークイーンはもちもちの低アミノロース米の代表銘柄です。

<やわらか・もちもち>↓
 ミルキークイーン、夢ごこち、ゆめぴりか
 ひとめぼれ、コシヒカリ
 つや姫あきたこまちはえぬき
 ササニシキななつぼし
<すっきり・あっさり>↑

近年は高額電気炊飯器を買わせたいメーカーの「圧力」「土鍋」「羽釜」等の宣伝/洗脳も手伝って、消費者は弾力があって甘みが強くて粘りがある日本国民1億2千万総モッチモチ至上主義となりつつあります。よってモッチモチな米とモッチモチな炊飯器を求める輩が多いようで、こしひかり・ゆめぴりか・ひとめぼれなどが人気になっているのもうなづけます。冷害と病気に弱いスッキリ&さっぱりテイストのササニシキはあっというまに廃れ、今となっては寿司屋御用達の希少ブランドになっています。若者は全然知らないだろうけど昔はコシヒカリと双璧、お米界の「大横綱」でした。美味いんですけどねササニシキ。毎日食べるなら本当はササニシキのような高アミロース米がよい。血糖値が上がりにくく糖尿病の恐れがある人にもやさいお米でしょうから。ややスッキリさっぱり系のつや姫は、その系統では頑張って人気を獲得しています。

 

皇室献上米  ?  献上米生産農家? それって天皇陛下が皇居で普段食されたりしちゃう美味しいお米?

そんなモノがあるのかよ、と言う人のために紹介すると、皇室献上米は毎年11月23日に「新嘗祭」という宮中行事(いわゆる収穫祭)で奉納・献上されるお米。全国から厳しい審査を受けて選りすぐりられた農家が選ばれ、専用の田んぼを区画指定してお米を作る。生産者は皇居に参上して陛下に労いの言葉をいただけるらしいとか…。

その献上米生産農家ですが、実は探すと結構見つかります。最近ではネットで全国の情報が簡単に手に入るし、オンラインでいくらでも買うことができるので良い時代になりました。

で、近所の"意識高い系ロハスな食材店"に平成24年の「皇室献上米」に選ばれた生産農家の作ったミルキークイーンが売っていたので、どれどれどんなもんかな、と試し食いしてみました。精米して1週間程度のものですから状態は良いです。


冗談抜きでもっちもちですw

我が家の銅羽釜の出番です。炊飯には適さない厳しい条件といわれる少量炊飯でテストしてみます。0.8合(120g)、水は220cc、浸水45分、蒸らし7分。ほんのわずか、うっすらとオコゲができて香りが強めに出るよう炊いてみました。羽釜の蓋には重石代わりに貯金箱を乗せて圧を強めました。

蒸し終わったらさっそく試食です。
圧力鍋で炊いたようなもっちもち感が印象的です。香りも甘みもしっかり出ています。粘りもけっこう強いのですが、そこはさすが銅羽釜が良い仕事をしてくれ、ベタベタと米同士がひっ着くつくようなことはなく、粒感があり1粒ずつしっかり立った炊き上がりでした。肉味噌ふろふき大根、目玉焼き、納豆と一緒にぺろりと完食。

今時のモッチモチ米ブームに納得しつつ、メインストリームから去りゆくササニシキとスッキリ系のお米達に思いを馳せては感慨に耽る食卓となりました。
本音を言うと「ちょっとやりすぎじゃないかー」的もっちもちで、毎日食すのにはちとキツイ。かなり「もち米」に寄っている食感です。

お値段:山崎農場ミルキークイーン 2kg 1000円
もちもち主張がかなり強いけど上手に炊けば粒感もしっかり出せてコストパフォーマンスも高いです。1合炊くなら銅釜+火強めでも水250が限界値か。柔らかく炊きたくないお米です。それぐらいモッチモチです。